GREAT WORKERS

山田辰のつなぎが活躍する現場を追う『GREAT WORKERS』。第3回目は、路線バス運行をおこなう『北海道北見バス株式会社』。地域の方の生活と安全を守るため、働く男たちに会いにいきました。

issue03 A STORY OF NORTHERN MECHANICissue03 A STORY OF NORTHERN MECHANIC

毎日の通勤・通学から、都市間をつなぐ長距離移動まで、暮らしの中の多くの場面で北海道の人々の生活を支える北見バス。今回出会ったのは、冬にはマイナス20度にもなる過酷な環境で、バスの整備と運行をおこなう『北海道北見バス株式会社』(以下「北見バス」敬称略)で働く方々。北見市内にある本社と、運行バスの整備を行う整備工場を訪ね、整備やつなぎへの思いを聞いた。

北見バスのルーツは、戦時中の1943年に遡る。大規模なバス事業統合により、北見地区の事業者がまとめられ『北見乗合自動車株式会社』という組織が誕生。その後、幾度の組織改編を経て、1998年に北海道北見バス株式会社としてスタートを切った。現在は、路線バスから高速バスまで全35路線の運営を行っている。

整備工場は、運行バスの整備だけでなく、自動車指定整備工場として、一般車両の車両検査もおこなっている。工場をのぞいてみると、大きなバスの車体と、北海道の寒さに向き合い、熱く作業をおこなう整備士たちの姿があった。

夏は快適な北海道の気候も、氷点下10度を軽く下回る厳冬期には整備の苦労も絶えない。中でもやっかいなのは"錆"だという。「冬場は凍結防止で道路に塩を撒くので、鉄で出来ているバスはどうしても腐食するんですよね」。そう語るのは昭和59年からこの工場に務める大ベテランの大西さん。「今は車が良くなったからだいぶいいんだけど、入社した当初は冬になるとエンジンがかからないとか、燃料がしばれちゃって(しばれる = 凍る)、そこをどう整備するかってのが勝負でしたね」。

入社6年目の大橋さんに1日の流れを聞いてみた。「我々の1日は、朝礼ではじまります。仕事の段取りがあらかじめ組まれていて、それにどう対応するか決めて、みんなでやっていきます。定期の整備が2~3台ぐらいあって、その中に臨時整備も入ってきます。あと、うちは指定工場になってるんで、その整備が終わったら検査をやって、車検証をだしてもらうっていう作業もあります」。
大橋さんが整備士になった理由を聞いてみた。「ちっちゃい頃に近所のお兄ちゃんがボンネットあけて車をいじってるのを見て、純粋にかっこいいなと思ったのが一番のきっかけなんです。車の整備にこだわっていたわけではないんですが、実際に自分が仕事する時になって、その頃の記憶が蘇って、この道に進みました」。AUTO-BIのつなぎについて聞いてみた。「膝とか肘とかとても動きやすいです。素材も丈夫で、溶接しても燃え広がったりしないし。暑い日でも、腕まくりなどはしないで、きっちり着ることが自分流のこだわりです」。

工業高校卒業後、整備士として北見バスに入社したという北島さん。入社前は人並みだったという"クルマ熱"も、整備士になってからは急上昇した。「整備の仕事を始めてから、車がどんどん好きになって、とうとう、スポーツーカーまで買ってしまいました(笑)」。休みの日に、町中でバスを見かけたときは「壊れてないかな。ちゃんと走ってるかな」と思わず見入ってしまうという。「心の中でバスにお疲れ様でーすって(笑)。完全に職業病ですね」。北見は、日本で一番寒いといわれる陸別町のすぐ近く。冬にはあらゆるものが瞬く間に凍るという。「洗車して水をかけてもすぐ凍るんで、整備していても中々大変です」。ただ、AUTO-BIのつなぎは寒さからも身体を守ってくれるという。「前は薄いつなぎを着ていたから寒かったんですが、今のは冬も暖かいし、頑丈だし、いいですね」。

ベテラン整備士の大西さんにAUTO-BIつなぎの着心地について尋ねてみた。「30年前からすると、車の性能も上がったけど、つなぎもかなり進化したね。昔はこの膝、肘にあるスリットなんてなかった。先輩方から聞いた話では、昭和40年前後のつなぎは、糊が効きすぎてカパカパ、ペカペカしたひっどいやつだったみたいで(笑)。その後AUTO-BIつなぎを入れてみたら、社内で評判がよくて、それからずっとAUTO-BIを使うようになったようです」。整備士には年間で4着のつなぎの支給があるそうだ。「整備をする以上、服が汚れたり破けたりするのは仕方がないことです。でも、汚らしい格好で仕事をするというのは、あまり好ましいことではないですから。スタッフ全員で、なるべく整った服装で仕事に臨むよう心がけています」。北見バスの素敵な整備士達は、今日もつなぎの襟をただし、雪にも寒さにも負けず、バスを整備し続ける。

POINT
  • 北見バスの整備士たちが着用しているのは、AUTO-BIブランドのつなぎ服「1-1280」。肘膝部分に、ポリエステル100%の伸縮性のあるストレッチ生地「らくらくプリーツ」を採用。関節周りの引きつりを軽減し、自由自在に動けるのが嬉しい。

  • 「大きめのポケットも、ファスナーで閉じられるから便利」との声も。作業用レンチなどの大きめな工具はもちろん、仕事中の連絡手段であるスマートフォンも安心してしまえる、と秘かな活躍を見せているそう。

FIN.